協定相手国別の注意事項(中国)

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更新日:2019年11月20日

1.海上航行船舶の乗組員の取扱い

日本と中国のそれぞれの国内法に従った場合、両国の年金制度に二重に加入することとなってしまう海上航行船舶で就労する被用者については、一方の国の旗を掲げる海上航行船舶において就労している場合、その旗を掲げる一方の国の年金制度のみに加入することとなります。ただし、その被用者が他方の国の領域内に通常居住する場合は、その者が通常居住する他方の国の年金制度のみに加入することとなります。
この場合、期間の定めはありません。
適用証明書の交付手続きについては、他の被用者の取扱いと同様になります。

2.国際線航空機乗務員の取扱い

国際運輸に従事する航空機において就労する被用者については、その者の雇用者が所在する国の年金制度のみに加入することとなります。

3.派遣期間の取扱い

派遣期間の長さの「見込み」は必要なく、派遣開始日から5年間は派遣元国の年金制度のみに加入することとなります。

4.派遣期間の延長について

派遣期間が5年を超える場合については、申請に基づき、両国関係機関間で個別に判断の上合意したときには、引き続き派遣元国の年金制度のみに加入することができます。ただし、その延長期間は原則として5年を超えないこととされています。
一方で特段の事情がある場合には、派遣期間が合計10年を超える場合でも、申請に基づき、両国関係機関間で個別に判断の上合意したときには、さらに引き続き派遣元国の年金制度のみに加入することができます。

5.自営業者の取扱い(対象外)

日中協定には自営業者の適用調整に関する規定を置いていません。
中国年金制度上、自営業者(他人を雇用せずに事業を行う者)については任意加入とされております。

6.適用証明書原本の提出

日本年金機構から交付された適用証明書については、中国に派遣後速やかに、派遣先の中国の事業所を通じ、その派遣先事業所を所管する社会保険料徴収機関に原本を提出してください。
なお、提出した原本については、当該機関で写しを取った後に返却されることとなっています。

7.協定発効前から中国に派遣されている方の手続き

協定発効日より前から、日本の事業所により既に中国へ派遣されている被用者は、協定の規定により、協定発効日に中国へ派遣されたものとして取り扱われ、協定発効日から5年間は日本の年金制度のみに加入し、中国の年金制度の加入は免除されます(上記4の派遣期間の延長が認められる可能性はあります)。
この場合、2019年8月1日以降速やかに年金事務所又は事務センターに対して適用証明書の交付申請を行ってください(ただし、適用証明書は日中協定発効日(2019年9月1日)以降順次発送となりますので予めご承知おきください)。(下記8参照)日本年金機構から交付された適用証明書は、派遣先の中国の事業所を通じ、その派遣先事業所を所管する中国の社会保険料徴収機関に原本を提出の上、中国の法令に従って、中国制度の適用免除の手続を行ってください。

8.適用証明書交付申請書の受付について

中国への派遣者に関する適用証明書の交付については、協定発効日の1か月前(2019年8月1日)から日本年金機構の年金事務所又は事務センターにおいて適用証明書の交付申請を受け付けます。ただし、適用証明書は協定発効日(2019年9月1日)以降順次発送となりますので予めご承知おきください。

9.インターバルルールについて

日本から中国へ再度派遣される場合、直前の派遣終了日から、再度の派遣の開始日までの間に経過するべき期間についてのルール(いわゆるインターバルルール)は、本協定では定められていません。
ただし、直前の派遣と再度の派遣が実質的に連続したものではないことが必要ですので留意してください。

10.香港及びマカオの事業所に派遣される場合の取扱い

香港及びマカオには協定における中国側の対象制度である「被用者基本老齢保険」に関する法令が適用されていないため、本協定の対象範囲ではありません。
ただし、念のため、派遣者が「被用者基本老齢保険」が適用されていないことまたは適用されうることがないことを確認してください。