現在、障害基礎年金(1級または2級)を受給しています。加入する国民年金は法定免除になっていますが、保険料を追納する際や納付申出制度を利用する際に注意する点はありますか。
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更新日:2022年4月1日
お答えします
保険料の追納や納付申出による納付は、老齢基礎年金の額を増額するために行うものです。
法定免除となった期間について保険料を追納または納付した場合、将来の老齢基礎年金の額は増えますが、現在受給している障害基礎年金は、法律によって障害等級に応じた金額が定められているため、保険料を追納しても額は増えません。
また、65歳になり、老齢基礎年金と障害基礎年金の2つの年金の受給資格を有した場合であっても、どちらか1つの年金を選択して受給することになります。
このため、将来、障害基礎年金の受給を選択し、老齢基礎年金を受給しない場合には、保険料を追納または納付しても実際に受け取る年金額に影響がないことに注意が必要です。
この他、障害基礎年金を受給している方が保険料を追納または納付する際には、以下の点に、特に注意が必要となりますので、よくご理解のうえ、保険料を追納するかどうかを判断してください。
留意事項1:障害の状態確認が「永久認定」で障害の程度が固定している場合
受給している障害基礎年金の障害の状態確認が「永久認定」となっている方は、生涯にわたって障害基礎年金を受給することができます。
このため、保険料を追納または納付しても障害基礎年金の額が増えないことについて、特に注意が必要です。(注)
(注)保険料を追納または納付して老齢基礎年金を増額しても、原則、老齢基礎年金の額が障害基礎年金の額を上回ることはありませんが、付加年金や振替加算により老齢基礎年金の額に一定の金額が加算されるケースでは、障害基礎年金を受給し続けるよりも、老齢基礎年金を選択して受給した方が、より多くの年金額を受給できる場合があります。
この場合、法定免除となった期間の保険料を追納または納付することで、老齢基礎年金の額を増額する(満額または満額に近づける)ことができます。保険料を追納または納付することによる老齢基礎年金の増加額や、付加年金や振替加算による加算額等については、お近くの年金事務所等にご相談ください。
留意事項2:障害の状態確認が「有期」で障害の程度が軽快する見込みがある場合
受給している障害基礎年金の障害の状態確認が「有期」となっている方は、今後、障害の程度が軽快し、障害基礎年金を受給できる障害の状態に該当しなくなる可能性があります。
この場合、老齢基礎年金の受給資格要件を満たしていれば、老後に老齢基礎年金を受給することが可能ですが、このときの老齢基礎年金は、法定免除となった期間の保険料を追納または納付することで、額を増額する(満額または満額に近づける)ことができます。