船舶所有者と被保険者

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更新日:2026年2月13日

1.船舶所有者

船員保険は、船舶所有者単位で適用されます。船員保険の船舶所有者となるのは、船員法第1条で規定する船員を使用する方(株式会社などの法人を含む)です。船舶管理人や船舶借入人等、船舶を所有していない方でも、被保険者となるべき船員を使用している場合は、船舶所有者に該当するため、必ず加入手続きをしなければいけません。
なお、船員法第1条で規定する船員は、次の(1)に掲げる船員法の適用を受ける船舶に乗り組む船長、海員および予備船員が該当します。また、(2)に掲げる船舶は(1)に該当する場合でも船員法の適用を受けません。
(1)船員法の適用を受ける船舶

  • 日本国民、日本法人、日本官公署の所有する船舶
  • 日本国民、日本法人、日本官公署が借り入れ、または国内の港から外国の港まで回航を請け負った船舶
  • 日本政府が乗組員の配乗を行っている船舶
  • 国内各港のみを航海する船舶

(2)(1)に該当する場合でも船員法の適用を受けない船舶

  • 総トン数5トン未満の船舶
  • 湖、川または港のみを航行する船舶
  • 政令の定める総トン数30トン未満の漁船
  • スポーツまたはレクリエーションの用に供するヨットまたはモーターボート

健康保険との比較

制度 強制適用事業所 任意適用事業所
船員保険 船員法第1条に規定する船員として船舶所有者に使用される者が乗り組む船舶 なし
健康保険 法人の事業所、従業員が常時5人以上いる個人の事業所(農林漁業、サービス業などの場合を除く) 従業員の半数以上が厚生年金保険の適用事業所となることに同意し、事業主が申請して厚生労働大臣の認可を受けた事業所

船主以外の方に雇用される場合の取り扱い

船員派遣事業についての取り扱い

船員派遣事業の場合、船員派遣元事業主が船舶所有者になります。「新規適用船舶所有者届」を提出する際には、「船員派遣事業許可証」の写しを添付してください。

いわゆる「船舶管理会社」についての取り扱い

船舶管理会社が船員を雇用し、かつ、当該船員に対して指揮命令権を有する場合、船舶管理会社が船舶所有者になります。「新規適用船舶所有者届」を提出する際は、「船舶の運行管理、船舶の保守管理、船員の配乗・雇用管理に関して一括して責任を負う」旨の記載がある「船員管理契約書」(船舶管理会社が裸傭船借入人の場合は、「裸傭船契約書」を含みます。)の写しを添付してください。

いわゆる「在籍出向」についての取り扱い

在籍出向の場合、出向される船員の給与を出向先事業主、出向元事業主のどちらが支払うかにより、船舶所有者が異なります。出向船員を雇用し「被保険者資格取得届」を提出する場合は、出向契約書および地方運輸局等の押印のある海員名簿第6表(クルーリスト)の写しを添付してください。
(1)出向先事業主が給与を支払う場合
出向先事業主が出向船員に対して指揮命令権を行使し、かつ、出向船員の給与を支払う場合は、出向先事業主が船舶所有者になります。
(2)出向元事業主が給与を支払う場合
出向先事業主が出向船員に対して指揮命令権を行使するが、出向元事業主が出向船員の給与を支払う場合で、次のアおよびイに該当する場合については、出向元事業主が船舶所有者になります。
なお、アまたはイのいずれか一方でも該当しない場合は、管轄の地方運輸局等の船員労政担当課にご確認ください。

ア.緊密な資本関係がある等、次のいずれかのグループ間の移動であること

  • 商法上の親会社・子会社の関係
  • 連結計算書類を作成している事業者間の関係
  • 相互配乗の廃止前において現に認められている船主団体内グループによる船員の相互配乗の対象の事業者間の関係

イ.船員の移動が、次のいずれかの目的を有すること

  • 船員を離職させることなく、関係会社において雇用機会を確保するためのものであること
  • 技術指導のためのものであること
  • 出向の対象となる船員の能力開発の一環として実施するものであること
  • 企業グループ間内の人事交流の一環として実施するものであること

船員労務供給事業についての取り扱い

船員労務供給事業の場合は、供給先事業主が船舶所有者になります。

外国法人等に移動される日本人船員についての取り扱い

日本の船舶所有者に雇用される日本人船員で、技術指導等のため外国法人等に移動される方(以下「移動対象船員」といいます。)は、地方運輸局長が認定した場合に予備船員として取り扱われ、船員保険の被保険者になります。移動対象船員について「被保険者資格取得届」を提出する際は、当該船員にかかる「移動対象船員認定書」の写しおよび外国法人等への移動に関する労働協約労使協定等の写しを添付してください。

いわゆる「マルシップ」についての取り扱い

外国法人等に貸渡された日本船舶に乗り組む船員の方は、次のいずれにも該当する場合に船員保険の被保険者になります。
(1)日本国内に住所を有する法人等と雇用契約を締結していること。
(2)給料その他の報酬をすべて(1)の法人等が支給すること。
(3)外国法人等に貸渡された日本船舶に乗り組むため、船員法の規定による地方運輸局等の雇入契約の確認がなされていること。

2.被保険者

船員法第1条で規定する船員として使用される方は、国籍や性別、年齢(※)、年金の受給の有無にかかわらず、船員保険の被保険者となります。また、同時に70歳未満の方は厚生年金保険の被保険者となります。
※75歳以上等、後期高齢者医療の被保険者である方は、後期高齢者医療で職務外疾病部分の適用を受けるため、船員保険の職務外疾病部門の適用からは外れることになります(職務上または通勤による病気やけが、および雇入契約中の職務外の病気やけが(下船後3月以内に限ります。)については、船員保険が適用されます。)。

健康保険との比較

制度 被保険者
船員保険 船員法第1条に規定する船員として船舶所有者に使用される人。
健康保険

適用事業所に常時使用される人。ただし、次に該当する場合を除く。

  • 船員保険の被保険者
  • 日々雇い入れられる人
  • 2カ月以内の期間を定めて使用される人
  • 所在地が一定しない事業所に使用される人
  • 季節的業務(4カ月以内)に使用される人
  • 臨時的事業の事業所(6カ月以内)に使用される人
  • 国民健康保険組合の事業所に使用される人
  • 後期高齢者医療の被保険者等
  • 厚生労働大臣、健康保険組合または共済組合の承認を受けた人
  • 1週間の所定労働時間、1カ月の所定労働日数等が一定基準を満たさない人

3.届出の方法

船舶所有者は、新たに船員を採用したときまたは退職者等があったときは、被保険者について「被保険者資格取得届」または「被保険者資格喪失届」を10日以内に日本年金機構へ提出します。