健康保険・厚生年金保険 被保険者報酬月額算定基礎届/厚生年金保険 70歳以上被用者算定基礎届の届出不備や誤りの多い事例

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更新日:2026年4月21日

このページでは、健康保険および厚生年金保険の被保険者の実際の報酬と標準報酬月額との間に大きな差が生じないように、7月1日現在で使用しているすべての被保険者に4~6月に支払った賃金に基づき、毎年1回標準報酬月額を決定する「定時決定」を行う際に提出する届書の不備や誤りの多い事例を紹介します。
届出した内容などに不備や記入誤りがある場合は、一度受付した届書をお返しする場合があります。
届書をお返しした後に再度届出いただくことは、事業主、事務ご担当者様の手間やご不便をおかけすることになりますので、不備や記入誤りのない届出をお願いします。

1.適用年月の記入漏れ

届書の適用年月を必ず記入してください。
「適用年月」欄(下図赤枠部分)には、新たな標準報酬月額が適用される年月(月はあらかじめ9月と記入されています。)を記入します。
何年度の定時決定についての届出かを確認する必要があるので、未記入の場合は標準報酬月額の決定を行うことができません。

不備のある記入例

不備のある記入例の図

「項番4 適用年月」欄の記入例

「項番4 適用年月」欄の記入例

2.途中入社における支給月の考え方の誤り

給与の支払い対象となる期間の途中から資格取得したことにより1カ月分の給与が支給されない場合は1カ月分の給与が支給されない月(途中入社月)を除いた月を算定の対象とします。
よくある誤りとして、給与計算期間の途中から入社したときに、日割計算により本来受ける1カ月分の給与が支給されていない月も支払基礎日数が17日以上あることから算定の対象月に含めて標準報酬月額を算出している場合があります。
この場合は適正な金額で標準報酬月額の決定を行うことができません。

例:給与の計算期間が毎月20日締め翌月10日支払いの会社に4月1日に入社した場合(月給制)

不備のある記入例

不備のある記入例の図

誤った取り扱い:5月支払い(4月分)の給与は日割り計算の20日分(4/1~4/20)で1カ月分支給されないが、支払基礎日数が17日以上あることから、5月支払いの給与を算定の対象月に含め、5月、6月の平均で標準報酬月額を算出していました。

正しい記入例

正しい記入例の図

  • 修正平均額に算定の対象月の平均額を記入します。(上記ケースの場合6月のみ)
  • 備考欄「4.途中入社」を○(丸印)で囲み、「9.その他」に資格取得年月日および給与の締め支払日を記入します。

正しい取り扱い:5月支払い(4月分)の給与は日割り計算の20日分(4/1~4/20)で1カ月分支給されないため算定の対象月から除きます。

途中入社の正しい取り扱いの図

途中入社の正しい取り扱いのイメージ

3.短時間労働者の支払基礎日数にかかる標準報酬月額の算出誤り

短時間労働者とは「特定適用事業所」「任意特定適用事業所」または「国・地方公共団体に属する事業所」に勤務する方で、1週間の所定労働時間または1月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3未満である方のうち、次の要件をすべて満たす方が該当となります。

(1)週の所定労働時間が20時間以上あること
(2)所定内賃金が月額88,000円以上であること
(3)雇用期間が継続して2カ月を超えて見込まれること
(4)学生でないこと

短時間労働者の定時決定は一般的な被保険者とは異なり、4月、5月、6月の支払基礎日数が11日以上の月で算定することとなります。

3カ月とも11日以上ある場合は3カ月の報酬月額の平均額を基に決定します。1カ月または2カ月が11日以上で、他は11日未満の場合は11日以上の月の報酬月額の平均額を基に決定します。3カ月とも11日未満の場合は、従前の標準報酬月額で決定します。

短時間労働者の支払基礎日数の考え方を誤ると適正な金額で標準報酬月額の決定を行うことができません。

不備のある記入例

不備のある記入例の図

誤った取り扱い:短時間労働者は支払基礎日数が11日以上の月が算定の対象月となるが、一般的な被保険者と同様に17日以上の月を算定対象月として標準報酬月額を算出していました。

正しい記入例

正しい記入例の図

正しい取り扱い:「特定適用事業所」に勤務する短時間労働者は支払基礎日数が11日以上の月を算定の対象月として標準報酬月額を算出します。
また、「特定適用事業所」に勤務する短時間労働者にかかる届書の備考欄「6.短時間労働者(特定適用事業所等)」に〇(丸印)をつけます。

短時間労働者の正しい取り扱い

4.短時間就労者の支払基礎日数にかかる標準報酬月額の算出誤り

短時間就労者とは、パートタイマー、アルバイト、契約社員、準社員、嘱託社員等の名称を問わず、正規社員より短時間の労働条件で勤務する方をいいます。
短時間就労者「特定適用事業所」に勤務する短時間労働者では標準報酬月額の決定方法のもととなる支払基礎日数が異なります。
短時間就労者の定時決定は、次の方法により行われます。

短時間就労者の定時決定方法

短時間就労者の支払基礎日数の考え方を誤ると適正な金額で標準報酬月額の決定を行うことができません。

不備のある記入例

不備のある記入例の図

誤った取り扱い:短時間就労者は4月、5月、6月の3カ月間のいずれも支払基礎日数が17日未満の場合、15日以上17日未満の月が算定の対象月となるが、一般的な被保険者と同様に17日以上の月がなかったため、算定の対象月がないと判断していました。

正しい記入例

正しい記入例の図

正しい取り扱い:本ケースでは4月、5月、6月の3カ月間のいずれも支払基礎日数が17日未満ではあるが、15日以上17日未満であるため、3カ月とも算定の対象月として標準報酬月額を算出します。
また、短時間就労者にかかる定時決定の場合は届書の備考欄「7.パート」に〇(丸印)をつけます。

5.70歳以上被用者の個人番号/基礎年金番号の記入漏れ

厚生年金保険70歳以上被用者にかかる算定の届出を行う場合、個人番号または基礎年金番号の記入が必要になります。
個人番号または基礎年金番号の記入がない場合、一度受付した届書をお返しする場合があります。

不備のある記入例

不備のある記入例の図

正しい記入例

正しい記入例の図

個人番号【基礎年金番号】欄に個人番号または基礎年金番号を記入してください。
また、備考欄の「1.70歳以上被用者算定」に〇(丸印)をつけてください。

6.再雇用等で被保険者整理番号が変更した際の変更後番号の記入漏れ

過去に被保険者であった方を再雇用し、資格取得した場合は被保険者整理番号が変わります。
届出をする際は、変更後の被保険者整理番号を記入してください。
変更前の被保険者整理番号を記入した場合は、一度受付した届書をお返しする場合があります。

不備のある記入例(例:変更前の整理番号 12、変更後の整理番号 30)

再雇用等で被保険者整理番号が変更した際の不備のある記入例の図

正しい記入例(例:変更前の整理番号 12、変更後の整理番号 30)

「項番1 被保険者整理番号」欄には、変更後の被保険者整理番号を記入してください。